看護師必見!難病患者を支えるために知っておきたいこと

難病患者を訪問看護で支えるために

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訪問看護を行う場合の着目点

訪問看護を行う場合の着目点

状況に応じたケア

難病は根治せず症状が進行していくケースがほとんどで、長期的に関わることになります。そのため、日常生活を送る上で訪問看護による支援が求められます。患者の状態を観察し、病状を把握しながら適切な看護を提供しなければなりません。人工呼吸器や膀胱留置カテーテルなどの機器を装着していることも多いので、それぞれの生活環境を加味しながらケアの内容を決めていきます。主治医と連携し、その時々に応じた医療を提供していく必要があります。例えば、人工呼吸器を装着している場合、設定や水分量、服薬などの調整をしなければなりません。患者の状態を常に観察し、正確な情報を主治医に報告することが生活の質向上につながります。

意思決定の支援

完璧な治療法がない中で患者は療養生活を送っています。これからの生活に大きな不安を抱えている患者がほとんどです。一生続く療養期間の中で、何度も人生の選択に迫られることになります。「身体が動かなくなるかもしれない」「食事ができなくなるかもしれない」「呼吸ができなくなるかもしれない」「喋ることができなくなるかもしれない」など、様々な不安を抱えることで精神的にもストレスがかかっている状態です。そのため、訪問看護をする際は患者の意思決定を支えなければなりません。家族や関係者の間で話を進めて、本人の意思が置き去りになってしまわないようにしましょう。本人がどのような生活を望んでいるのか、何を必要としているのかを確認することが大切です。

介護者のケア

難病患者を支援する際は、本人だけでなく介護者にも目を向けましょう。長期的な治療となるため、年を重ねた結果以前のような介護ができなくなる可能性があります。それに伴い、協力者や介護者を変更する場合もあるでしょう。その際に、看護師は介護者の能力に合わせた助言や説明をしなければなりません。患者と介護者双方の状況を把握し、それに応じた看護方法を検討しながら柔軟に対応していく姿勢が求められます。

他職種連携

訪問看護は他職種連携がカギとなります。看護師の力だけで患者の生活を支えることはできません。主治医や医療相談員、保健所の職員、生活相談員、ケアマネジャーなどと連携して支援します。他職種から見た視点がアセスメントで役立つこともあるでしょう。訪問看護師が患者と接する時間は限られています。その中で最大限に支援するためには、他職種と連携して共通の認識を持ちながら動かなければなりません。定期的に患者の思いや希望を共有し、それぞれの立場でどのような支援ができるのかを考えていく必要があります。

難病患者の看護に関心のある方へ